**** 「もうすぐ期末テストだねー」 「…そうです、ね……」 校門を出て、暗い帰り道を二人並んで歩く。 話すたびに息が白く染まって空へと消える。 夏輝先輩は私の歩く速度にあわせて歩いてくれて、 その大きな左手で、私の右手をしっかりと握っていた。