恋愛相談は校舎裏で

「…離してください」


「ヤダ」


グッと腕に力を入れてみても、相手は先輩。

しかも男。


敵うわけがない。




「……用事があるんです」


「どんな?」


「……」



答えられずに、先輩の顔を睨むように見つめる。


でも、夏輝先輩は怯むこともなく、真剣な瞳で見つめ返してきた。