恋愛相談は校舎裏で

「…先輩の、想いが……叶うように…」


声が微かに震える。


感情が噴き出しそうになるのを、歯を食いしばって、なんとか耐える。



「……雪乃ちゃん?」



すると先輩が顔を覗きこんできて、私は咄嗟に顔を逸らした。


…今、顔見られたら恥ずかしくて死ねる気がする。



「……私が言いたかったのは、それだけです。勝手に決めて、すみません。

……私、帰りますね」



これ以上、話したらもうダメだ。

私は応援できない。


それどころか、先輩の恋が叶ってほしくないなんて思ってる。


(…私、最低)