恋愛相談は校舎裏で

そう言った瞬間、先輩の目が大きく開かれた。


静かな沈黙が私たちを包む。



「…どういうこと?」



しばらく経ってから、先輩が静かに聞く。

その声は少し、震えていた。



(……ごめんなさい…)



でも、もう決めたこと。
昨日、考えて考えて、
やっと出した最善の選択。



「…そのままの意味です。私、もう相談にのれません」


「……なんで?」



俯いてるせいで、先輩の表情は分からない。

でも、顔を上げられない。


今、顔を上げたら…よくない。


鼻の奥がツンとする。