恋愛相談は校舎裏で

「違うんです…。先輩は悪くありません」


「じゃあなんで……」



先輩はわけが分からないとでもいいたげな表情で私を見る。


そりゃそうだ。

怒ったから勝手に帰ったと思ったのに、怒ってないなんて。



私は顔を上げて先輩の目を見ずに言った。



「私、先輩に言わないといけないことがあります」


「え?」



先輩はキョトン、とした顔で私を見つめた。



(ごめんなさい、先輩…)


その視線を避けながら私はゆっくりと口を開いた。




「私、もう校舎裏には来ません」