下駄箱で靴を履き替えて、いつもだったら迷わず直行する道へ行くのを少し躊躇する。
(先輩はいないかもしれない…。でも…)
「…ちゃんと、言わなくちゃ…」
小さく呟いて、校舎裏へと続く道を歩いて行く。
冷たい風が、うるさく響く胸を少しだけ静めてくれる。
そして角を曲がって、視界に葉のない木が入ったとき、
その下のベンチには
ケータイを開いている夏輝先輩がいた。
(先輩はいないかもしれない…。でも…)
「…ちゃんと、言わなくちゃ…」
小さく呟いて、校舎裏へと続く道を歩いて行く。
冷たい風が、うるさく響く胸を少しだけ静めてくれる。
そして角を曲がって、視界に葉のない木が入ったとき、
その下のベンチには
ケータイを開いている夏輝先輩がいた。

