…ドクンッと、

今までにないくらいの大きな音が自分から聞こえた。

それは徐々にスピードを増していって、胸が苦しくなる。



顔が、ありえないくらいに、熱い。



多分、風邪で熱だしたときくらい。


先輩は幸せそうな笑顔を浮かべると、再び寝息をたて始めた。



「…………」



どういうこと?


好きって?



…なに、この気持ち?



「…っ、熱……」



私は火照った頬を両手で抑えながら、


しばらく呆然とするしかなかった。