恋愛相談は校舎裏で

「…夏輝先輩、あの人は?」


「ん?…あぁ、ちょっとまってね」



私の目の前まで来ていた夏輝先輩は、

再び派手な先輩のもとへと戻ると私の前までつれてきた。



「こいつは同じクラスの安西恭介。関西出身で、見た目は派手だけどいいやつだよ」


「見た目派手は余計や。ってわけで、よろしくな?」



安西先輩はにかっと笑うと、夏輝先輩のときのように手を差し出してきた。



「…1年の北川雪乃です」



ベンチから立ち上がりながら控えめに手を差し出す。


安西先輩は夏輝先輩よりも明るい茶髪…ほとんど金に近い色の髪をしている。


…うん、派手だ。



安西先輩は笑いながらぎゅっと手を握ると、すぐに「ん?」と首を傾げた。