廉の声をも無視して、私は屋上を出た・・・


その直後だった。


[ピリリッ♪]


携帯が鳴った。


ディスプレイを見ると・・・


『非通知?』


誰からだろうと思ったが、あまり気にせずに通話ボタンを押し、耳に宛てた。


『・・・もしもし』


と言葉を発する・・・


が・・・


【ガガッ・・・ガタガタッ・・・ガッ・・・ピーーー・・・プツッ・・・】


奇妙な音が聞こえたかと思えば、すぐに切れた。


『間違い電話かな?』


いや、それにしては非通知の意味がわからない。


『なんだったんだろう?』


その時はこの電話を差ほど気に止めなかった・・・




しかし、その非通知の無言電話はそれから毎日きっかり2時間置きにかかってきた・・・


何かが哀瑠の周りで動き出していた・・・