〔バコっ!・・・ドゴっ!!・・・〕
だんだんと近づいてくる音・・・
『・・・ここだ』
少し入り組んだ裏路地にあった光景。
「おい、早く金!!金出せよぉっ!!!」
「すっ・・・すいませんっ;ホントにあげる程のお金の余裕なんて家にはないんですっ・・・許してくださいっ」
見るからして20代前半ぐらいの男5人が、定年間近であろうスーツを着た男1人に寄ってたかって、かつあげをしていた。
『(最っ低・・・)』
「キャハハっ・・・ビビリ過ぎだっつーの」
「早くお家に帰りたいんだろ?だったら・・・早く金だせって!!」
「おっ・・・お願いします;やめてくださいっ・・・妻と子供が待ってるんで〔ドカっ!!〕うぐっ!!;」
「うっせー早く金出せよっ!!」
その殴る蹴る行為はどんどんエスカレートする一方・・・
「おらっ!!早く金『金金金金うるっさいっつーの!!』
「あぁ?!」
途中で割り込んできた声に、その場にいた全員がその方に目をやった・・・

