〔コツコツ・・・ズルっ・・・〕
私は、鍵を閉めた後、その教室の奥の方まで歩き、隅の壁にズルっともたれるようにして、腰を下ろした。
『ふぅ~・・・あっつ・・・』
1人になれたことに安心しきった私は、ブレザーを脱ぎ、ネクタイを取る。
そして、シャツのボタンも2つほど外した・・・
その時だった・・・
廉「クスッ・・・やっと、捕まえたぜ。愁那 哀瑠」
『え?・・・?!!』
今まで死角になっていた、カーテンから萄堂 廉が姿を現した。
『なんでっ?!!』
そう、さっきまで・・・
廉「あぁ、最初のうちはあいつ等と一緒に、お前を追いかけてた。けど、途中で抜けて、ここに先回り。あいつ等は、ここにお前を誘い込んでたんだよ(ニヤリ)」
私の前にしゃがみ込みながら、萄堂 廉はそう言った・・・