「・・・私の学校が、どういう風に見られてるか・・・少しはわかるわよね?」
『うん。全体的に見れば偏差値は70以上の難関名門校。その生徒の殆どが、有名な名家や財閥の御曹司。その中でも、ごく一部の生徒は将来の財政界や、経済界を担う家をもつ御曹司。所謂、お坊ちゃま学校。だけど・・・』
「だけど?」
『・・・そんな生徒の中にいる、一部の異端児。つまり・・・不良ってことだよね?』
そう、美和仔さんの学校は知る人ぞ知る、有名な私立男子高校。
数年前に建てられたばかりで、学校内の施設はもちろんのこと、全寮制のため学生寮もある。
どちらも学校とは思えないほどの充実ぶり。
しかも、寮に至っては一人一人、1LDKの個室である。
「えぇ・・・私は、たとえ不良と言えど大事な生徒達に変わりはない。そう思ってきた。だけど・・・」

