きみ、ふわり。



「今度は何?」

 頬杖をついて至極面倒臭そうに悠斗が問う。

 けど、『お前の悩みを聞いてやる』オーラ全開だ。

 悠斗は口は悪いが、馬鹿みたいに優しい。
 そこが長所でもあり弱点でもある。



「あの子、俺の身体だけが目的なのかなぁ……」

 遠い目をして言ってみた。

 悠斗はブハッと吹き出して、

「どこのホモ野郎が瀬那くんの尻(ケツ)の穴狙ってるって?」

 笑いを必至で噛み殺しながら言う。
 ふざけんな、だし。


 俺が何も言い返さずに黙っていると、

「身体だけが目的とか……
 お前、どんだけ自分に自信満々なんだよ。
 自信過剰もそこまでいくとちょっと病的だな。
 てか、逆にすげぇわ、お前」

 つらつらとムカつく言葉ばかりを容赦なくぶつけてくる。