きみ、ふわり。



「お前、真面目に聞く気ある?」

 溜息混じりに問えば、

「大いにある。今の俺、真剣そのもの。
 見ろよ、俺の身体が纏うこの緊迫した空気を」

 ピンと背筋を伸ばし、けどまたふざけた感じで答える。


「ダラダラで緩みまくりだわ」

 呆れて返せば、それが期待通りだったのか悠斗は満足げにニカッと笑った。



「あのさ、穴は穴でも膜張った穴はちょっと……
 抵抗あるっつーかさぁ、無理だった」

 渋々口を開いた。
 ちょっとヤケクソ。

 そっち系の話が大得意の悠斗は、すぐに俺のいわんとすることを察してくれた。