「どうでもいいけど、早く寝かしてやってよ、みっちゃん」
すこぶる気分は悪いけれど、この後の素晴らしき行為のことを考えたら我慢もできた。
平静を装い言ってやると、みっちゃんはキッと俺を睨み付け、
「妙な真似しないでよ。
中留さん、身体弱いんだからね」
と個人情報をいともあっさり漏出させる。
それで良いのか? 養護教諭。
「もちろん」
顔面に笑顔を張り付けて、愛想良く答えた。
もちろん、妙な真似なんかしないし、するつもりもない。
密室で男と女が二人きり。
ベッドの上で当然するだろう営みをするまでだ。



