きみ、ふわり。



 俺も悠斗が待つ――いや悠斗が俺を待っているかどうかは不明だけど、とにかく悠斗が座っている席へと帰る。


 悠斗はいつの間にやら『モリモリポテト』も注文したらしく、大皿から3、4本手に取り纏めて口に放り込んでいる最中だった。

 あらまぁ、お上品。


 腰掛けるなり俺も悠斗に倣って数本のフライドポテトを一気に頂いた。


「瀬那、手ぇ洗った?」

 すかさず悠斗が尋ねる。
 本気で心配しているらしい怪訝な眼差しにちょっと苛つきながらも、「当たり前だろ」とぶっきら棒に返した。



「栗重がいた」

 とりあえず報告。
 悠斗は「ふうん」とどうでも良さそうに相槌をうった。
 彼女意外の女子に全く興味を示さないのはいつものことだ。