きみ、ふわり。



 正論で返され、苦し紛れに「栗重メガネ」とガキみたいな悪口で反撃。


「何なの? それ。
 どっこも被ってないし。
 文字数が一緒なだけだし」

 バカにした口調で言われてカチンときた。


「茶色いメガネ」

「もうそれ私入ってないし、メガネ自体だし」

 栗重は肩を揺らしながら、声を漏らして愉しげに笑った。
 俺もつられて口元が緩んだ。


「悠斗くんと来たんだ」

 栗重が独り言みたいに呟くので、その視線を辿れば、席に座っている悠斗が相変わらず真緑の不気味な液体を摂取中だった。

 気持ち悪い。


「栗重は?」

 何となく俺も尋ねた。