君が好きにならなくても




「ねぇ、この人は?」




なんとか状況を把握した私は隣にいる直人に聞いた。




「俺、早瀬優也。3年A組で生徒会長をしてます。よろしく。君は?」




が、直人が説明する前に私の前に立っている秀才が自分から自己紹介した。




「私は佐倉百合子です……」



「百合子か……。似合ってる!黒髪ロングで白い肌。これこそ日本の女性ってかんじだよね?それに名前までもがその容姿に似合ってる!」



「………はあ…」