今さらマネージャーなんて、それこそ彼目的だって言ってるようなもん。 あの子がやるなら、私だってって、対抗意識燃やしてるようなもんじゃない。 「帰ろ」 誰かを待っているわけでもなく、ただ、彼女と彼が仲良く話してるのを見てるだけなんて虚しすぎるから。 今の気持ちが足にまで伝染したのか、鉛のように重い足取りで、とぼとぼと校門をくぐろうとした時、 「あずさ〜!」 そう名前を呼ばれ、振り返ると、彼が、泥だらけのユニフォーム姿でグラウンドの方から走ってきた。