「あずさは、占ってもらわないの?」 そう言って、私の隣にやって来たのは、先ほどまで、片隅で楽しそうに恋占いをしていた親友の絵里だった。 「ん?やめとく」 占いなんて信じてなんてないけれど、良くても悪くても気にしてしまうから。 信じてないって思っていても、頭の何処かでは信じてしまうから。 だったら、初めからやらない方がいい。 それが私の考え。 石橋を叩いて渡るんじゃなく、石橋を叩いても渡らない。 慎重ではなく、臆病なだけ。