「ほらっ、ちゃんと返事聞いてきなよ」
そう言うと、桜井くんは、とんっと私の背中を押して「頑張れ」と呟くと、すっとその場から足が離れたのが分かった。
「ちょっ、待ってっ!」
振り返り、桜井くんを呼び止めると、既に裏門へと向かっていた彼が足を止めて振り返った。
「俺は、お前が好きだよ」
「……」
「そんな困った顔なんかじゃなく、お前の笑った顔が好きなんだって。加藤と一緒にいる時の笑顔が一番好きなんだって」
「……桜井くん…」
「ちゃんとけじめつけて、夏休み明け、きちんと報告しろよっ!じゃっ!」
そう言って手を振って笑った彼は、くるりと背中を向けて裏門へと歩いていった。


