真田に押され後ろに倒れてしまった。

はっと後ろを見たがもう手遅れのよう。

転けるっ…!!

諦めて目を瞑った。

「…え…ちょっ先輩!!」

あれ…転けない。

閉じていた目を開けてみた。

「さな…だ!!」

「は、はい…」

「ありがとね」

「すみません…」

と、真田は頭を下げるもんだから。

「なんで謝るの??」

「僕が押してしまったせいで…」

「ほら頭上げな?
 真田が助けてくれなかったらあたし怪我してたね、きっと」

「すみません!!」

「違う違う怒ってるんじゃなくて、嬉しいんだよ?
 助けてくれてありがとう。だから気にしないでね?」