「ほうほう、で、相手はどんな子ですかー!?」
「なんていう子?」
話に食い込んでくる。
「尚弥、了顔ちけーよ。つーか、どんな子って・・・」
星名が脳内に浮かんだ。
星名は三つ編みしていたせいか少しウェーブがかかっていたけどとてもサラとしてふんわりと柔らかく長かった。
おまけに良い香りだった。なんかの花の香りだった。
メガネ・・・かけてたけどその瞳は真剣で強く感じられて・・・綺麗だった。
歌がもう表現しきれないほど上手くて、声が特に大好きだ。
星名の魅力を全て表わすと三日三晩かかりそうなくらい素敵で可愛い女の子だ。
(あー俺なんかやばくないか・・・)
「なあ、陽のやつ、変じゃないか」
「陽が変なのは今に始まったこと時ないと思うけど」
「いや、そうじゃなくて」
「どういうことなんだよ、昌太」
「陽君、赤くなったり青くなったりしてますね」
「なんで?」
「尚弥、お前もか・・・」
「尚弥君も陽君と同様鈍いですねー」
「鈍くねーよ。少なくとも陽よりは!」
「自覚あったのか」
「ん。さっきから知砂が黙ってるし、現に俺、殺されそうなくらい・・・俺の後ろに殺気が!!」
「「・・・・・・」」
静かに笑っている知砂は黒いオーラを漂わせる。
「知らねーってホント怖いな・・・」
「本当ですねー・・・」
「尚弥、了・・・何か?」
目を据わらせながらも知砂は笑っている。


