さあ、俺と秘密をはじめよう




私は星という人間を演じ続けているのだ。

これからもずっと続けていくのだ。


私が星であるかぎりずっと…。


私の居場所と存在意義はそこでしかないのだから。

例え、どんなことをされても構わない。

私はそれを守れるなら。



(・・・私の場所はどこなんだろ…ううん、そんなこと考えるまでもないね…私は星でいられる限り、私の居場所はあそこなんだから)


「発声練習終り、まだ時間あるよね」


今日は少し気分を変えて、別ルートで帰ろうかな。

そう、思って別ルートの方へ向いて歩いて帰る。

歌を口ずさみながら…。



「~♪~♪―――羽ばたける翼があるなら 飛んでみたくて―――♪」


歌を口ずさむのに集中していたから私は前を見てなかった。

目の前にランニングをしている人がいるとも知らずに歩いた。


ドンッとぶつかった反動で私は後ろへ倒れてしまうところを突然誰かに手を掴まれ、

前に引き上げられた。