「つーわけで、俺帰るわ」 尚弥からの電話を切り、服を着ながらサチコにそう言った。 「ちょっ、昌太ぁどういうことよ!?」 サチコの言葉を無視し、ラブホ代だけを置いて、その場を後にした。 ♪ 家の前に着くと、数人の人影が見えた。 「遅せぇよ!! 何分待たせんだよ」 と、尚弥は不満を口にする。 「そりゃ、待たせて悪うござんした。んで、お前ら何しに来たんだ?」 大して、悪くも思ってない俺は、棒読みに謝る。 ぎゃーぎゃーと喚いている尚弥を無視し、俺は見たことのある顔ぶれに、視線を移した。