さあ、俺と秘密をはじめよう



少し固まってた――気絶してた時

思い出してしまった。


だけど、忘れたいことだから無理やり記憶から消した。


このクラスは温か過ぎて、私には眩しいという憧れと同時に羨ましいと思ってしまった。

自分たちのクラスメートじゃないのにどうしてこんなにも親切にしてくれるのだろうか。



優しくされたこともなければ今まで誰にも甘えることも出来なかった。

だから急にこういうことをされてもどう反応すればいいのか。

対処すればいいのか分からない。

戸惑う一方だ。



そんなことを悩んでも今は仕方がないだろう。

水野という先生の愚痴?を聞かなければね。



「それはそうと、水野先生話元に戻さなくていいんですか?」

冷静に田倉君は水野先生に言い、皆気づく。


水野先生は急に黒いオーラを出し、

「そうだったな…思い出させてくれてありがとうよ、田倉」

ふふと黒い笑みを浮かべる水野先生はまさに大魔王のようだった。


『田倉、バカヤロー。何思い出させてんだ』

『思い出さすなよ!』

と小声で男子生徒たちは田倉君に文句を言う。

水野先生には聞こえてなかったみたいだ。


(このクラスよく平気でいられるわね)

ため息みたいなものを吐き出したくなるが状況を読んだ私は止める。

皆は怯え、私は慣れた。

黒崎君たちはもう慣れたわと言うような感じで冷静に対処する。