「何で嫌がるんだよ、知砂」
「そ、それは…」
「?」
「と、とにかく陽はダメなのーーーー」
顔が赤くなっていく知砂に俺はますます理解不能だ。
そして、何故か周りは俺を見てため息をつく。
そんな知砂を見かねたのか尚弥が名乗り出た。
「陽がダメだったら、俺がやろうか?」
「「それは尚更ダメ!!」」
俺と知砂は同時に却下した。
肩を降ろす尚弥。
「皆さんでは埒があきませんので、俺がやりましょうかー?」
了が名乗り出たのはいいが、それはそれで何か危険だ。
了は星名の顔に近づき、俺たちは息を呑んだ。
その時何故か俺は変な気持になった。
モヤとするような、イラとするような…胸が締め付けられそうな感じがする。
そして、了に星名の唇を奪われたくないって思ってしまった。たとえ、それが人工呼吸でも。
後、数㎝で星名の唇に近づく了に俺は止めようとしたが、
「了、やっぱお…」
星名がいきなり目を覚ました。


