俺には解釈できなかったことを昌太は尚弥によって解釈したみたいで
「ご、誤解です。先生!!勘違いしないでください」
抗議した。
俺の頭の中にひたすら、?が浮かび上がる。
急に知砂が立ち上がり、
「昌太たちってそんな関係だったの?あたしには陽の考えが分からない!!」
涙目になり、脱兎のごとく教室から出て行った。
「ご、誤解だーーーー!!」
と昌太が知砂に向かって叫ぶ。
知砂にはその叫びを聞かれることもなく。
肩を落とした昌太にクラスの皆は「どんまい」と口を揃えて言った。
その間に俺は黒板の問題を解いていた。
俺が知らずのうちにすでに何もかも終わった状態になってた。
「何があったんだ?」
「……。黒崎は何も知らなくていい」
先生が頭をかかえ、クラス全員頷く。
(何なんだ…?)
「陽君って罪づくりな方ですよねー」
「だな…はっきり言うと今、俺は昌太に同情してるぜ…」
「あはは。それは言えてますねー」
「にぶにぶ鈍感だからな…知砂の気持ちにも気付かねーし」
「鈍感だけではないでしょー。まあ…知砂さんには同情しますが」
「あー非常識もあったな。あいつの笑顔一つでほぼ何でも許されるからな」
「純粋さに当てられてですよねー…」
「うん。いっちょ言ってみるか」
「何をです?」
「それはな…―――――――だ。」
「俺はやめておいた方がいいと思いますよー」
尚弥と了がそんな会話をしていたことは俺は知らずにいた。
「陽、お前に質問したいことがある」
「何だ?」
尚弥が俺に改まって聞く。


