(やだ・・・そんな・・・やめて・・・)
「切れー切れー」と皆、騒ぎ立てる。
「それじゃあ、いきますよー」
先生は髪を切ろうとした時、私は先生の手を払った。
「やめて!!」
「なっ!?」
ピュッ
払った瞬間、カッターの刃が私の手の甲に当たって切った。
カッターは床にグサッと刺さった。
(ここから逃げ出さなきゃ・・・逃げ出さなきゃいけない・・・っ)
先生がカッターを拾おうとした隙に私は教室を全力疾走で飛び出した。
息切れになるくらいまで走った。
辿り着いた先は・・・黒崎君と出会った屋上だった。
「はあ・・・はあ・・・はぁっ・・・」
荒い息継ぎをしながらも少しずつ呼吸を整えていく。


