俺はいつか社長になって家族に安心できる生活を送ってもらうこと。

西園寺学園に入ったのもそれが理由。

ここは金持ち学校なため、帝王学や経済学など高校のうちから学ぶことができる。

俺は勉強が昔から大好きだったから、大変だけど楽しかった。


「じゃあにぃに行ってくるから、伊織あとよろしくな」

「ラジャー!あとはあたしやっとくから、ほらみんなにぃににいってらっしゃいしよ」

「「「いってらっしゃい!」」」


「いってきます!」


賑やかな我が家は本当に幸せだ。

勉強なんて家族のことを思えば楽勝だ。


「あ!王子おはよー」

「…それやめろよ」

「いいじゃん♪外見も性格も王子様キャラ!まさに学園のプリンス」

「俺は普通が好きなんだ」

「うっわーそんなんいってみてえ」

「ちょっと黙りなよ」


こいつは俺の親友の高坂慎也。

慎也の家は大病院の院長の息子でこいつも将来の院長様。

一見不良そうに見えて実は根が優しくよく笑う良い奴だ。

一応生徒会副会長。

こう見えて真面目な奴で成績も俺の次によかったりする。

本当不思議な奴だ。