「ごきげんよう」

今日も天気は晴れ模様。
そんな天気の日は学校へ行くのが大好き。

「百合姫ごきげんよう」

「あ、霧花ちゃんおはよー」

私は一ツ橋百合。
名門西園寺学園の生徒。
この学園は「気品ある気高い精神」を校訓とした金持ち学校である。
私ももちろんお金持ちの家庭に生まれたお嬢様。
この学園ではみんなから”姫”と呼ばれている。
その理由はよくわからないけど、その響きが大好きだった。

「百合姫はもう少し上品になされたらよろしいですわ」

「え?なぜ!?」

「…この学園で1番財力と権力をお持ちなのは百合姫ですから」

みんなは私にもっと上品にというけれど
私は作法とか上品にとかみたいな堅苦しいものは好きじゃない。

「漫画読んでたほうが楽しいから嫌だw」

そう少女漫画があれば私は何もいらない。