「僕にひとりで、戦場を離れろって言うの?」




「はい。」




治りはしなくても、少しでも長く生きるためには……





「僕ね……夢があるんだよ」




「夢ですか?」




「そう。死ぬなら、近藤さんのために死ぬって夢が…」




「沖田さん……」




「だから、心配しないでよ。大丈夫だからさ」




「……」



沖田さんは優しい……



でも、このままでいいの……?




「この事は誰にも言わないでね」



私が静かに頷くと、沖田さんは屯所に戻っていった