「な、なんで……」
「律!!姫奈は戻ってきたの!?」
律くんの言葉を遮るように、奥から綺麗なよそ行きの着物を着た女の子が出てきた
「え…あ……はい……」
「あら?そちらは?」
女の子は、私を見て首を傾げた
綺麗な子……
「私は……」
「佐野柚希。私の友人です」
え……?
姫奈ちゃんが私が自分で自己紹介する前に言った……
けど……
「姫奈ちゃん……?私は……」
確かに名字は佐野だけど……名前は……
「すいません……本名はふせてください……」
姫奈ちゃんが私だけに聞こえるように、耳打ちしてきた
よく分からないけど……
さっき、話を合わせるって言ったから…
私は静かに頷いた