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次の日の会社の帰り…俺はカフェのオープンテラスでコーヒーを飲んでいた。
今日も周が迎えにくると言って、
「いいか?俺の迎えが遅くても例の喫茶店で待ってるんだぞ?変な男に…いや、女もだ。声を掛けられてもついてったらダメだぞ」
なんて念を押された。
俺はガキかよ。
そう思っていたけど、俺は素直にその言葉に頷いた。あいつって過保護だよな。
最近男ばかりを狙った強盗が多発してるからって、心配しすぎだ。
大体あれは若い男ばかり狙ってるじゃないか。
俺は若くもなければ、狙われるほどの容姿をしていない。
心配し過ぎだって。と思いながらも、こうやって一緒に帰れることがちょっと嬉しかったり。
しかも約束の日曜日まであと三日だ。
最初は男同士で?って考えてたけど、気付いたらその日を指折り待ち望んでいた。
こんなわくわくしたのってどれぐらいぶりだろう…
考えたら、中学生の初デートのとき以来かも。
あいつと居ると小さなこともドキドキする。
なんかそれって幸せ?
なんて考えていると、
「ここ、いいかしら」
と頭上から女の声が降ってきた。



