- π PI Ⅱ -【BL】



周の見えない攻撃に三好が危険を察知したのか、いち早く逃げていった。


あとに残された俺と周。


「なんっでお前がここに居るんだよ!」俺が睨むと、


「この付近で聞き込みがあったからな。ってのはついでで、本当はヒロに会いに来た」


なんてさらり。


いや…会いに来たほうがついでだろ。


何て呆れて腰を降ろすと、何気なく女の方に視線が行った。


名も知らない彼女は―――






いつの間にか姿を消していた。





あれ?いつの間に…


首をかしげていると、


「あの男と早速浮気か?俺様と言う夫がありながら、お前は酷いな」と周は泣き真似をする。


「誰が浮気なんてするか。俺はお前の相手だけで手一杯だっつの。それに男に浮気なんてありえないから。


お前が特別だ」


普通に言ってしまって慌てて口を噤んだがもう遅い。


「ヒロ~♪」


人目も憚らず抱きしめてこようとする周を殴ったのは



言うまでもない。