わたしだけを見てほしいのに

ほんの数分で次の駅に着いて
電車を降りて改札を出た

小さな駅の建物を出ると
ちょうど悠斗くんが
こちらへ歩いてくるところだった

目が合う私たち
なんだか恥ずかしい・・・

「ありがと。重かったでしょ。」
「近いから全然大丈夫だったよ。」

悠斗くんが私の肩からギターを
下して自分の肩にかける

「お兄さん、借りちゃって
大丈夫だった?」
「あ。うん、全然余裕で
貸してくれたよ。」
「よかった。」

悠斗くんの笑顔

ホントは、勝手に
持ってきちゃったんだけど・・・