わたしだけを見てほしいのに

「また来てよ、ライヴ。」
「行きたい。
次はもう決まってるの?」

電車が走り出す

「8月下旬にやる予定で
もうすぐ詳細決まるから
連絡しようか?」
「うん、教えて欲しいな。」

悠斗くんが携帯を出す。
私も、自分の携帯を出して
私たちは連絡先を交換した。

「じゃ、また一番前で見てね。」
「分かった。」

電車が悠斗くんの降りる駅に着く

「またね。」

悠斗くんは
私の大好きな笑顔を残して
電車を降りた。