残りの夏休みは
毎日悠斗くんと過ごした

悠斗くんは
相変わらず優しくて
私の不安は日に日に
和らいでいった


夏休み明けの朝
ホームで電車を待ってると
黒髪の映奈が現れた

「おはよー。」
「わー、映奈真っ黒!」
「だって。町田がキレるでしょ。」
「まあね。えらいえらい。」

うちの高校の制服を着て
真っ黒な髪の映奈は
黙ってれば
超真面目な優等生に見えた。
これなら生活指導も
素通りだろう。