「今月ももう終わるし、新学期始まったら早々来なくなるでしょ? 葵ちゃんいつも一緒に居たから、もし都築くんのお家知ってたら、渡してあげてほしいの」 眉を下げて私に言うおばさんに、“これは、チャンスかもしれない!”と、閃いた私。 もちろん――― 「私でよければ届けてきます! 佐伯くんごめんっ 私、用事できたから先帰るね!」 何か言いかけた佐伯くんに気付かないフリをして、おばさんと話を終えると、荷物をまとめて図書館を後にした。 坂道をひたすら掛け下りる。 .