「――っ」 離れていく彼のシャツを、思わずバッと掴んでしまった。 「―――…物足りないの?」 意地悪な顔でフッと笑う彼は―――小学生の仕草じゃない…っ! 「なっ、生意気だぁー!!」 私はからかわれた事に気づいた瞬間、キスの事なんて、一瞬で忘れしまった。 あははっと笑ってる彼。 私もいつの間にか笑ってた。 ……図書館というのをすっかり忘れて。 「……早紀ちゃんに感謝しなきゃ」 呟くと「そうだね」と、彼も頷く。 .