10センチメートル☆ロマンス





「ふっ 泣き過ぎ……」



 抱き締める力を弱めて、フウッと息を吐いた彼。



「早く追いつくから、待ってて」


 脚立に座っているせいか、膝立ちの私よりも背が高く感じる。


 蒼くんは私の前髪をかきあげると、ゆっくり顔を近づけチュッ…と、キスを落とした。





 ……なんだ? これ。


 十分甘々じゃない?





「まだまだ、だよ……」



 真っ赤になってる私に、蒼くんは意味不明な一言を呟いて私を床に座らせた。