「……別に。もう帰るから。 後はあの人に教えてもらって」 そう言って、脚立から下りて出口へ向かう蒼くん。 私は見えなくなるまで彼を見てたけど……一度も振り向いてくれなかった。 席に戻ると、佐伯くんが蒼くんと反対側の席に座ってた。 「あ、月島っ」 手を振って私に呼び掛ける。私も作り笑顔で席に向かった。 「あの子、どうしたの?」 「あ……なんだか、用事あったみたいで」 ……私にも、判らないんだよ。 .