10センチメートル☆ロマンス





「……放してっ!」



 何で邪魔するの…っ



「葵、落ち着けって!」

「いやっ 放して!


 蒼くんが…っ

 ―――蒼くんが行っちゃう…!?」



 叫びにも似た私の声が響く。





「……なんで…」



 私の声を聞いて、佐伯くんも、泣きそうな声で呟く。



「なんで俺じゃダメなんだよ…!」



 今にも泣いてしまいそうな顔。



 どうして佐伯くんがそんな悲しそうな顔するの…?