10センチメートル☆ロマンス





 ケラケラ笑いながら、ねぇ?と私に聞いてきた。


 ……目で何かを訴えながら…。





 分かってる。


 これは、早紀ちゃんが昨日話してたことなんだって……分かってるのに。

 私は蒼くんが好きだと、ちゃんと伝えたい。




 蒼くんは私を見つめたまま、目を逸らさない。

 私はその目を受け止めて口を開こうとした、その時。



「葵! 葵も同級生がいいって言ってたよな?」



 佐伯くんが大きな声で遮った。





「え…っ」



 一瞬、訳が分からず佐伯くんを見た。

 佐伯くんは相変わらず爽やかな笑顔で私に笑いかけていた。




 ……ちょっと待って。

 そんな話、佐伯くんとした事無いよね?