10センチメートル☆ロマンス





「ち、がうよ?

 ちゃんと助けてくれ「違う…!俺は何もしてない…っ」



 彼の叫びにも似た言葉に、慌てて顔を覗き込むけど。蒼くんは苦しそうに顔を歪めるだけ。

 そんな彼に、私はどうしていいか分からず混乱していると、騒ぎで駆けつけた早紀ちゃんが来た。



「ハイハイ! とりあえず佐伯はクラス戻ってて。
 後は私が居るから大丈夫」



 早紀ちゃんの言葉に佐伯くんは小さく頷き、不安そうな顔の聡くんと大悟くんを連れて、先にクラスに行ってくれた。





「……蒼くんもみんなの所に行こう?」



 俯いたまま動こうとしない蒼くんに声をかける。


 ……が。

 蒼くんは床を見つめて少しも動かない。