佐伯くんは私の後ろからお腹を抱えるように抱き上げたまま、放してくれない。
……わざとなわけ、無いよね…?
「蒼一郎…! 大丈夫か?!」
声に、慌てて目を向けると。
蒼くんは聡くんと大悟くんに「大丈夫だ」と言いながら、服を整えていた。
「――蒼くんっ」
私は佐伯くんを振り切り、慌てて蒼くんの元へ走る。
「ごめん…っ 私のせいで危ない目に……!」
言いながら、涙が出てくる。
それを見た蒼くんは、苦しそうな笑みで。
「――違う。 葵さんのせいじゃないから。
助けられなくて……ごめん」
そう言った後、下唇を噛んで俯いてしまった。
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