10センチメートル☆ロマンス





「ほら、その子達早く放して」



 彼の登場と同時に、男達は人垣が出来始めていることで、バツ悪そうに私達を放してくれた。

 ……と同時に、私は佐伯くんに後ろに引っ張られる。




「……二度と彼女に近寄るな」



 私からは佐伯くんの表情が分からないけど。声の低さで怒っているのが分かった。

 その声に、男達は慌てて私達の前から去っていった。





「ありがとう…っ!」

「いや。 ちょうど通りかかったから」


 見上げてお礼を言うと、さっきの声色が嘘のように笑顔を見せてくれた。



 ……て、いうか。


「あの、本当に、ありがとう!」

「うん」


「……だ、から」

「ん?」