「ほら、その子達早く放して」
彼の登場と同時に、男達は人垣が出来始めていることで、バツ悪そうに私達を放してくれた。
……と同時に、私は佐伯くんに後ろに引っ張られる。
「……二度と彼女に近寄るな」
私からは佐伯くんの表情が分からないけど。声の低さで怒っているのが分かった。
その声に、男達は慌てて私達の前から去っていった。
「ありがとう…っ!」
「いや。 ちょうど通りかかったから」
見上げてお礼を言うと、さっきの声色が嘘のように笑顔を見せてくれた。
……て、いうか。
「あの、本当に、ありがとう!」
「うん」
「……だ、から」
「ん?」
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