10センチメートル☆ロマンス





 右から肩を組まれ、左からは手首を捕まれて泣きそうになってると……


「……汚い手で葵さんに触るな」



 低いアルトの声で蒼くんが呟いた。



「ああ? ガキがうるせえぞ。あっち行ってろ」


 三人組の一人が、蒼くんに向かって言い捨てるけど。蒼くんは怯まずに、


「確かに俺はガキだけど。
 嫌がってる女の人を無理やり連れ回そうとしてるあなた達は、はたして大人なの?」



 体が大きい、蒼くんよりも明らかに年上の男達に、蒼くんは睨みつける。

 その姿に腹を立てた男の一人が、グイッと前に出ると蒼くんの胸ぐらを掴んだ。