10センチメートル☆ロマンス





「可愛い弟さんだね。

 それじゃあ、私達も戻るね?」



 私が肯定も否定もしない内に、彼女達は校舎へ向かって行った。




「――ごめんね。迎え遅くなっちゃって……」



 体力落ちたかな?


 教室からここまで走って来たから、呼吸が苦しい。
 とりあえず体を折り、呼吸を整えた。





「「………」」






 ……?


 もっとみんなワクワクしてると思ってたんだけど。それとも、さっきの女子になんかされたとか……



「……葵、さん」



 一際低い蒼くんの声にビクリと体を震わせ、顔を上げた。