10センチメートル☆ロマンス





 ――蒼くんっ!



『……もしもし?葵さん?』

「も、もしもしもしっ」


『ははっ どもってるし!』



 ……嘘みたい…。


 声聞きたくて仕方なかったのに。今、蒼くんの声を聞いてる。




『……ねぇ、ちゃんと聞いてる?』


「きっ聞いてる! 聞いてるよっ!」



 ママがニヤニヤしながら私を見てくるから、自分の部屋へ慌てて向かった。




「あ、の……珍しいね。 蒼くんが電話してくるなんて」



 脳内パニックの私。

 髪をいじりながら真っ赤な顔で、部屋をウロウロしてる。



『うん。 何だか…』